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  毎日の運動習慣がこわ~い糖尿病を防ぐ!

毎日の運動習慣がこわ~い糖尿病を防ぐ!

公開日
2022年3月8日
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糖尿病は、初期段階ではほとんど自覚症状が無いため、気が付いたときにはかなり病気が進行している怖い病気です。発症すると様々な代謝異常が起き、血管や内臓、骨や歯などがダメージを受け、末期には失明したり、透析治療が必要となることも。そもそも日本人は遺伝的に糖尿病にかかりやすい体質を持っているとも言われています。とくに運動不足は糖尿病の大きなリスク。血糖値が高めと指摘されたら、食生活の見直しと同時に、負担の少ない軽めの運動から徐々に生活に取り入れていきましょう。


放っておくと失明することも  「糖尿病」はとても怖い病気

ブドウ糖は私たちの体にとって必要なエネルギー源。血液を通して全身へ運ばれ、細胞に入り、筋肉を動かしたり脳を働かせたりする力になっています。しかしすい臓から分泌されるインスリンというホルモンの不足や作用低下が起きると、ブドウ糖が細胞に取り込まれず、血液中に残ってしまいます。そうすると血糖の数(血糖値)が上がってしまうことになり、この血糖値が高い状態が続くと、糖尿病と診断されます。

  毎日の運動習慣がこわ~い糖尿病を防ぐ!(1-1)


糖尿病はひとたび発症すると治癒することはなく、放置すると合併症を引き起こすことも。糖尿病の合併症には大きく分けて「細い血管が傷ついて起こる病気」と「太い血管が傷ついて起こる病気」があります。細い血管の病気には手足のしびれや感覚が鈍くなるなどの症状がみられる「糖尿病性神経障害」、腎臓の働きが悪くなる「糖尿病性腎症」、目の中の血管が傷ついて視力が落ちる「糖尿病性網膜症」があり、これらを糖尿病の「3大合併症」といいます。太い血管の病気には「脳卒中」や「心筋梗塞」があります。

ちなみに成人の失明の原因の第1位、人工透析を受けなければならなくなる原因の第1位はいずれも糖尿病。この病気の恐ろしさがお分かりいただけたでしょうか。


痩せている人も要注意 まずは糖尿病チェックテストを!

糖尿病は大きく、自己免疫などが原因でインスリンの分泌自体が不足する「1型糖尿病」、遺伝的な要因に肥満や食べすぎ、運動不足などの生活習慣が合わさった「2型糖尿病」、そして妊娠に伴ってみられる「妊娠糖尿病」に分類されます。日本人の糖尿病のほとんどが2型糖尿病。厚生労働省の「平成28年国民健康・栄養調査結果の概要」によると、糖尿病が強く疑われる者は約1,000万人と推定、糖尿病の可能性を否定できない者も約1,000万人と推定されています※。

糖尿病といえば肥満の人の病気のイメージがありますが、じつは痩せていても注意が必要。痩せて体力がなく、運動不足になると血糖中のブドウ糖を活用する能力が下がり、血糖値が下がりにくくなってしまうのです。「自分は大丈夫」と過信せず、まずは糖病病の“かかりやすさ”をチェックしましょう。

■糖尿病のかかりやすさチェック
□近親者・家族に糖尿病の患者がいる
□太り過ぎ・肥満
□喫煙者である
□40歳以上
□著しい運動不足
□脂っこいものをよく食べる
□お酒をよく飲む
□甘いものが大好き
□ペットボトルのジュースをよく飲む
□慢性的にストレスを感じている
□腹囲が85cmを超える
□健康診断で血糖値が高いと言われた


当てはまる項目が多ければ多いほど、糖尿病になりやすいので注意が必要です。3個以上なら糖尿病のリスクが高め。もし5個以上当てはまってしまったのであれば、早めに検査を受けることをおすすめします。

※平成28年「国民健康・栄養調査」の結果 |報道発表資料|厚生労働省 (mhlw.go.jp)


有酸素運動、レジスタンス運動のどちらも糖尿病予防に有効!食後は散歩習慣を!

糖尿病は治療となると運動療法・食事療法・薬物療法が基本になりますが、予防の段階では運動と食事の見直し、肥満の解消や血糖コントロールの改善を目指すことで対応できます。とくに運動は誰でもすぐに実践することができ、かつ効果的な予防法。運動により使われた筋が糖や遊離脂肪酸の利用を促進させるため、高血糖の改善が得られます。また有酸素運動により肥満を改善すると、脂肪組織から産生されるアディポサイトカインなどのインスリンの働きを妨害する物質の分泌が低下。このため筋肉や肝臓の糖の処理能力が改善し、血糖値を安定させる効果もあります。さらに有酸素運動だけでなく、筋肉に負荷をかけて繰り返し行うレジスタンス運動も高血糖の改善には大切。レジスタンス運動は、筋量の増加が糖の処理能力を改善させるため血糖コントロールに非常に有効です。

●有酸素運動
ウォーキングやジョギング、水泳など長時間継続して行う運動。筋肉を動かすエネルギー(脂肪や糖)を燃焼する際に、酸素を使うことから有酸素運動と呼ばれる。

●レジスタンス運動
ダンベル、スクワットなど、筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける運動を繰り返す、いわゆる筋トレのこと。筋力や筋肉量が増加すると、インスリン抵抗性が改善。有酸素運動との組み合わせも、糖尿病予防には有効。

では具体的にどんな運動が効果的なのかというと、日本糖尿病学会では、次のような運動種目、運動強度、運動頻度、時間を推奨しています。
まず有酸素運動は、ウォーキングやジョギング、水泳、自転車などできるだけ大きな筋を使用する全身運動をできれば毎日、少なくとも週に3~5回。各20~60分間行い、1週間の合計が150分以上の実施が推奨されています。

  毎日の運動習慣がこわ~い糖尿病を防ぐ!(3-1)


頻度が多いように思われるかもしれませんが、この頻度がじつはとても重要。糖代謝の改善は運動後12~72時間持続することから、血糖値の低下を目標とするのであれば、推奨頻度で行う必要があるのです。たとえば1回につき15分間のウォーキングを朝晩、週5日と考えればどうでしょう。それなら、1週間150分の目標がクリアできますよね。

レジスタンス運動は、腹筋やダンベル、腕立て伏せ、スクワットなどの1種類につき、10~15回を1セットとして1~3セット繰り返すことが勧められています。ただしもちろん無理は禁物。慣れていない場合はレジスタンス運動の種目、セット数を少ない数からはじめ、徐々に増やしていきましょう。

運動するタイミングは、いつでもOKですが、とくに食事の1~2時間後に行うこと食後の高血糖状態が改善されます。まずは食後に家の近くを散歩することからはじめてはいかがでしょう。夫婦や仲間と会話しながら、またはワンちゃんと一緒になど、継続しやすい工夫を加えるのもおすすめです。


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  毎日の運動習慣がこわ~い糖尿病を防ぐ!(4-1)この記事はスポーツ振興くじ助成を受けて制作されています


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