Recrew No.658 (2015年2月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.38
Recrew No.658 (2015年2月1日)発行

[笑顔 Again]プロジェクト Vol.38

公開日
2020年7月31日
Message Sharer Tweet

被災地に笑顔をとどけるTeam Recrew
福島県で続く子どもと高齢者の支援活動
高校生もレクで支援活動を開始!


福島南保育園の運動遊びを支援

原発事故の影響で先が見えない避難生活が続く福島県で、福島県レクリエーション協会の支援活動が続いています。10月27日は福島南保育園の運動遊び活動を支援しました。震災後、南保育園でも昨年度でさえ外遊びを1日20分程度に制限していたといいます。そうした状況もあり、広い場所で伸び伸びと身体を動かしてもらうために支援活動が行われ、会場となった福島県青少年会館の体育館には、園児45人と、同園が運営する学童クラブの児童20人が集まりました。 普段あまりできない〝投げる〟動作のために、フロシキを使った遊びも取り入れました。上に投げ、開いて落ちてくるフロシキをキャッチする。単純な遊びですが、夢中になって何度も思い切り投げていました。フロシキをマントのように着け、フロシキが風になびくように走る遊びにも夢中でした。2枚、なかには3枚つないで挑戦する学童クラブの児童もいて、体育館の中を1周、2周と全力で走りまわっていました。
 Recrew No.658 (2015年2月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.38(1-1)

トンネルや縄、マット、クモの巣のように張ったゴムなどが、障害物競争のように並べられた忍者ランドも子どもたちの好奇心を刺激しました。はったり、バランスをとったり、転がったり、ジャンプをしたり、いろいろな身体の動きをするのに夢中になる子どもたち。何度も何度も遊びのサーキットをまわり、人気アニメのテーマソングが2回流れる6分くらいの間、ずっと動き続けていました。
 Recrew No.658 (2015年2月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.38(1-2)

浪江高校の生徒が仮設住宅での支援活動を開始!

福島県立浪江高等学校は、原発事故の影響により浪江町を離れ、福島県立本宮高等学校の敷地に仮設校舎を設置しています。仮設校舎であることや生徒数も少なくなったため放課後のクラブ活動が少なくなり、その受け皿として創られた「進路研究部」の活動を福島県レク協会が支援。ニュースポーツなどで身体を動かすとともに、レク活動を通して仮設住宅の高齢者を支援したり、リーダーシップやコミュニケーション能力を育んでいます。
高齢者の支援活動は、12月13日に桑折町にある浪江町の仮設住宅で予定されており、その練習は10月頃から開始。最初はリードする時の一言一言を台本のように起こしていきました。ある程度できるようになった11月15日には、福島県レク協会が北幹線第一仮設住宅で行っている支援活動にも参加。この日は仮設住宅の集会所を想定しながらスタッフの立ち位置など、これまでの練習を最終確認。そして本番を3日後に控えた12月10日には、ゲームや体操のリードの仕方を練習しました。
浪江高校の進路研究部がレクの学習を取り入れてから半年。顧問の先生方も、「仮設校舎で身体を動かす機会にもなり、年度初めと比べて人前で話せるようになっている」といいます。そして、避難生活が続くなかで、「楽しく部活動ができているのがいい」、「仮設住宅での支援活動を通して、いろいろ学ぶこともあると思う」と、今後の活動にも期待していました。年末年始には福島県レク協会が福島の子どもたちの支援活動の一環として行う冬のキャンプも手伝いました。

安達町運動場仮設住宅で冬の歌や 浪江町にまつわる歌を楽しみました

福島県浪江町で津波や原発事故により避難した人たちが暮らす二本松市安達町運動場応急仮設住宅。この集会所では、福島県レク協会によるみんなで歌を歌う支援活動が毎月続いています。
 Recrew No.658 (2015年2月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.38(3-1)

12月10日は、冬の歌から始まりました。冬景色やペチカ、冬が訪れるたびに歌ってきました。「今年も歌うんだね」、「これで何回目だろう」と、避難生活が始まってから4度目の冬を迎えたことを実感します。
 Recrew No.658 (2015年2月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.38(3-2)

避難生活が長引くにつれ、集まるみなさんの心持も変わってきているといいます。例えば、浪江町を偲んで作られた「ふるさと浪江」という曲を歌いたいとリクエストがありました。「帰りたいな」、「わがふるさと」といった歌詞では思いが込められ、声が大きくなります。「以前は、震災前の生活をあまり思い出したくなかった」といいます。しかし、最近は、歌詞に出てくる「請戸の浜」など、かつてはどういう所だったのかを話してくれるなど、浪江町での思い出などを振り返ることも多くなりました。
 Recrew No.658 (2015年2月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.38(3-3)

参加しているみなさんには、「この活動に参加するようになって、ずいぶん話をするようになった」、「笑顔をよく見るようになり、明るくなった」、「ちょっとおしゃれになった」など、ちょっとした変化も見られます。そして帰り際には、「楽しいんだわ、ここに来るの!」、「また来年も楽しみにしています」と、スタッフに声をかけてくれました。
一覧へ戻る