Recrew No.657 (2014年12月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.37
Recrew No.657 (2014年12月1日)発行

[笑顔 Again]プロジェクト Vol.37

公開日
2020年7月30日
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被災地に笑顔をとどけるTeam Recrew
宮城県山元町で新たに支援活動を開始!
子どもたちと高齢者への効果も検証


宮城県山元町で 「心と身体の元気アップ教室」スタート 宮城県レクリエーション協会

宮城県山元町の町民グラウンド仮設住宅集会所で、10月10日から10回シリーズの「心と身体の元気アップ教室」が始まりました。この事業は、集会所を利用している高齢者を対象に、レクリエーション支援の中で共通して行われる、笑うこと、声を出すこと、ふれあい、脳トレ、身体活動などの要素を取り入れたプログラムを実施し、参加者の心身に及ぼす効果も検証していくものです。
 Recrew No.657 (2014年12月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.37(1-1)

初日は、生活全般のアンケート調査と、椅子に座ったままで楽しめるレクリエーションを体験しました。ほとんどの方が、こうしたレクリエーションによる支援活動に参加するのが初めてでした。グー・チョキ・パーと手を動かしながら歌を歌ったり、ボールを両手で握ったりするアクティビティは、握力のための運動です。日頃の生活の中では、集中して握力を鍛える動作はめったにしませんが、周りの人たちと感想を言い合い、楽しみながら動作を続けました。途中、疲れてくると、自分のペースで休憩をしたり、力を緩めたりする人も。しかし、そのあと改めてグー・パーの動きを行うと、以前より手が開くようになっていました。普段あまり使わない部分を意識して動かすと、可動範囲が広がることをみなさんが実感していました。
ハエたたきを使った「かるたとり」もしました。ハエたたきを配った瞬間から、「一体何をするんだろう?」という期待あふれる表情になり、机を勢いよくたたき始める参加者のみなさん。ハエたたきを使うことで、俊敏に身体を動かすアクティブな「かるたとり」になりました。終わってみると、「体が軽くなった」とみなさんが笑顔で話していました。
この事業は、宮城県レクリエーション協会が山元町社会福祉協議会と連携して12月12日まで毎週金曜日に行い、東北福祉大学の舩渡教授やNPO法人地域福祉活動研究会の協力を得ながら効果などを検証していきます。

スラックラインやラダーゲッターに挑戦! 福島市レクリエーション協会 あそびの城

福島市レクリエーション協会が運営する「あそびの城」。毎月2回、土曜日に福島第一小学校を拠点にした活動はすでに10年間続いており、東日本大震災後は、外遊びが制限される子どもたちを支援する役割も担ってきました。
10月11日は、スラックラインやラダーゲッター、室内ペタンクなどのスポーツ活動を体験しました。
 Recrew No.657 (2014年12月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.37(2-1)

スラックラインはベルト状のラインを使っての綱渡りで、子どもたちはラインの上でバランスをとるのがやっと。最初は、ラインの上に何秒立てるか挑戦です。ほとんどの子どもが初めての体験で、はじめのうちは2、3秒しかもたなかったのが、何回も挑戦をしていくうちに上手になり、30秒近くバランスを保てる子どももいました。続いて歩く練習をした時は、人気映画に出てくる綱渡りのシーンを想像して楽しむ子どもたちもいました。
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ラダーゲッターでは、ヒモがついた2個のボールを投げるのは意外と難しく、真っ直ぐ投げられなかったり、とどかなかったりします。うまく投げられない子どもの横にスタッフが寄り添い、腕の振り方やそれに合わせた前後への体重の移し方を練習すると、段々に投げるタイミングが取れるようになり、はしごに引っかかるようになりました。
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最後はみんなで室内ペタンクを楽しみました。相手のボールに当てて弾いたり、的に当てて位置を動かすこともできるため、まずは作戦会議が始まります。短すぎたり、長すぎたり、なかなかほど良く投げられず、的をねらう表情は真剣そのもの。その分、上手く投げられた時の喜びは大きいようで、最後のゲームが終わっても「もう一回やりたい」とスタッフに頼んでいました。
今回は室内でのスポーツ活動で、バランスをとったり、コントロールや投げる強さを調節するスポーツにチャレンジしました。思いきり投げたり、走ったりといったスポーツと違い、力の加減などに戸惑う姿もありましたが、子どもたちは「できた時がうれしかった」、「難しかったけど楽しかった」という感想を話していました。スタッフも、小さい子のめんどうをみたり、未就学の子どもも遊びのルールややり方を守ってできるようになったりと、子どもたちの成長も感じており、今年度はこうした変化などを検証する試みを行っています。
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