Recrew No.648(2014年2月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.28
Recrew No.648(2014年2月1日)発行

[笑顔 Again]プロジェクト Vol.28

公開日
2020年7月21日
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被災地に笑顔をとどけるTeam Recrew
3度目の冬を迎える被災地で
心とからだの元気づくり


七ヶ浜町湊浜仮設住宅でポールウォーキング しちがはまレクリエーション協会

しちがはまレクリエーション協会(宮城県)は、七ヶ浜町湊浜二丁目応急仮設住宅での支援活動を毎週土曜日に続けています。
昨年11月2日は、舘岡百合子さんと斉藤貴子さんが、ポール・ウォーキングのポールのセットを持って来ました。スキーのストックと同じような杖を両手に持って歩くポール・ウォーキング。「仮設住宅で暮らすみなさんの運動不足解消のためにも良いのではないか」と考え、舘岡さんたちも講習会に通って指導方法を身につけました。ポールを使うことで、「足腰への負担が少なくなり、腰を伸ばした良い姿勢で歩くことができる」といいます。
 Recrew No.648(2014年2月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.28(1-1)

みなさんが集まってくると、早速ポールの長さを調節して、各自、歩く練習が始まりました。
「難しいわね…手と足が一緒に出てしまう」。普段使わないポールに違和感を感じるせいか、右足を出す時に右手が出てしまい、「ロボットになっているわ」と笑い声が響きます。しかし、普段杖をよく使う方が、「ただ歩くのと一緒でしょ」とすんなり歩いて見せました。「意識しすぎちゃダメなんだね」と、みなさんも続きます。
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みんなでストレッチをして、歩き方の最終的な確認をしてから散歩に出かけました。舘岡さんが「1、2、1、2」と歩くリズムを作ります。普段よりも少し歩幅が広がっているためか、「家にばかりいるから、足が開かなくなるんだ」という声が聞こえてきました。それでも歩き始めるといろいろな物が目に入ってきます。「車で通ると気づかない」と、庭のバラや柿、家庭菜園の野菜などを見つけては楽しんでいました。途中、震災前の地域の知人に久しぶりに出会い、「かっこよくて、いいね」と声をかけてもらう場面もありました。
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「みんなと歩くと早いね」。少し腰が弱くなったという方も、ポールを持ちながら「腰が伸びていれば、とても楽に歩ける」と、いつもの散歩よりも軽快に歩けたようです。仮設住宅の談話室に戻ると、みなさん「いい運動だったね」と話していました。
高台の造成はまだ途中で、湊浜二丁目応急仮設住宅のみなさんが仮設住宅から移るには、少なくともあと1年以上かかるといわれています。しちがはまレク協会のみなさんの支援活動は、これからも続きます。

寒さに負けない。大船渡市末崎地区でサロン活動 遠野市レクリエーション協会

昨年11月11日、岩手県大船渡市末崎地区にある、小中井応急仮設住宅にお住まいの方を対象としたサロンが開催されました。普段は仮設住宅にある談話室でサロン活動を行いますが、今回はレクリエーションを行うことになり、スペースを広く使うため近所の碁石コミュニティセンターで開催しました。
今回、遠野市レクリエーション協会の菊池和彦さん、菊池剛さん、松田道弘さん、菊池厚子さん、駒込里奈子さんの5名が支援に訪れました。最初は緊張気味に自己紹介を行っていましたが、ゲームが始まると徐々に雰囲気がなごみ、笑い声が聞こえるようになります。まずは、松田道弘さんと駒込里奈子さんの陽気な掛け合いで上肢の体操とグーパー、あとだしジャンケンと進んでいきます。途中で、菊池厚子さんが「あっ、間違えちゃった!」と大きな声で叫ぶと同時に、みなさん大笑い。スタッフの声が参加者を元気にします。あとだしジャンケンでは、大船渡市社協職員の佐藤仁美さんの「大船渡の人は負けず嫌いなんだよね~」との言葉に、参加者のみなさんも大きくうなずきながら、真剣な表情で両手をいれかえながらジャンケンを行います。
 Recrew No.648(2014年2月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.28(2-1)

続いて、タオル体操。「ゴキゴキと音がする人は気をつけて! こってる証拠ですよ、ゆっくりほぐしましょう」と、菊池剛さんの合図で上肢の体操から徐々に下肢~全身を動かす体操を行っていきます。タオル絞りの運動では、みなさんの絞り方を見ていた菊池和彦さんが「左手のひらを上にしてタオルをにぎり、右手を上にして、絞るんです」と、正しい絞り方を披露しました。実際に行い、みなさん納得の様子。
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ゲームの時間では、ラダーゲッターとディスコンを、参加者チーム、社協チーム、レク協会チームの3チームに分かれ競います。ラダーゲッターでは、ボールが引っ掛かるごとに大歓声。引っ掛かったり、外れたり、思いもよらない結果に、一喜一憂、真剣勝負に大声援を送ります。結果はそれぞれ対戦し、参加者チームの勝利でした。
 Recrew No.648(2014年2月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.28(2-3)

最後に参加者の皆さんが、「がんばるぞ大船渡」のCDに合わせたオリジナルタオル体操を披露。この曲は、震災時ボランティアに来た学生へのお礼の手紙がきっかけとなり、製作されたそうです。大船渡市では、この曲に合わせて体操を考案し、サロン活動などで普及しているそうです。
参加者の皆さんは「楽しかった、体が軽くなった」と笑顔で帰って行きました。参加人数が少なくても、大いに盛り上がった1日でした。
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