Recrew No.637(2012年12月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.17
Recrew No.637(2012年12月1日)発行

[笑顔 Again]プロジェクト Vol.17

公開日
2020年7月10日
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被災地に笑顔をとどけるTeam Recrew
健康づくりと交流の機会を
2回目の冬を迎える被災地へ


「笑って身体を動かせる」活動が好評! 釜石市レクリエーション協会

釜石市鵜住居町は津波による大きな被害を受け、この地域の仮設住宅の数は市内の3分の1を占めるほどです。その一つ、鵜住居町仮設団地Aの談話室で、10月17日(水)、レクリエーションによる支援活動が行われました。
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この日活動をリードするのは、地元釜石市レク協会の伊藤慶展さんと盛岡市レク協会の相馬満枝さん。早速、伊藤さんが「頭の体操から」と、漢字などが書かれたカードを出しました。ひらがなの「お」のまわりを数字の「3」が囲んでいます。「これは何と読むのでしょうか」という問いに、しばらく考えた後に「おまわりさん?」と笑いながら答えるみなさん。数週間続けていくうちに、みなさんの反応も早くなり、答える声や笑い声も大きくなっていきました。
「声を出しながら動くと違うんです」という伊藤さん。頭の体操のようなクイズをすれば、答えるために自然と声が出ます。ゲームも最後は歌に合わせたり、うらしま太郎とウサギとカメの歌を2つに分かれて交互に歌うシンギング・ゲームなどをしたり…。その後も、歌詞の一節を手文字で大きく描きながら身体を動かしたり、「山田のかかし」に合わせて、片足でバランスを取りながら軽い屈伸をする運動などをしたりしました。
後半は相馬さんがタオル体操を行いました。「自然な呼吸で体操をするためにも、みなさん1、2と声を出しながらやりましょう」と声をかけます。身体を伸ばしたり、太腿に負荷をかける運動、2人組みで身体をひねる運動など、10近い体操をしました。参加したみなさんからは、「けっこういい運動になったね」という声が聞かれ、満足いただけたようです。
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「いろんなイベントがあっても、身体を動かす機会は少ない」というみなさん。釜石市社会福祉協議会の小笠原美枝子さんは、「体操っていうと、『エーッ』っていうイメージの方も少なくないんですが、伊藤さんたちは柔らかい入り方で、笑って身体を動かせて、どこの地区でも評判がいいんです」とおっしゃいます。椅子に座って参加した方は、膝が悪くあまり外に出なかったと言い、「何かないと外に出ないから、こういう出ていける機会があって良かった」とお話くださいました。

みなし仮設支援に向けてスポレク祭開催! 仙台市太白区レクリエーション協会

仙台市太白区には市内で一番規模の大きな「あすと長町仮設住宅」があるほか、多くの被災者がみなし仮設住宅で暮らしています。こうした太白区の被災者のみなさんに、親子で身体を動かし、地域の人たちとの交流を楽しんでもらおうと、体育の日の10月8日、太白区レクリエーション協会がスポレク祭を仙台市体育館で開きました。
仙台市体育館軽運動場には9つのスポーツ・ゲームが準備され、参加する親子や子どもたちは、スタンプラリーのカードを片手に、それぞれの種目にチャレンジしていきます。
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シャフルボードやラダーゲッター、バッゴーなどは、ほとんどの親子が初めて。スタッフに教えてもらいながら段々とコツをつかみ、最後は他の親子とチーム対抗のゲームを楽しんでいました。
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みなし仮設住宅の把握は、ボランティア団体等にとっては難しいため、支援活動も少ないといわれています。太白区レク協会の村田耕造さんは、「できるだけ多く接点を持てるように、こうした機会をつくっていきたい」として、12月9日にも仙台市西多賀市民センターにて「楽楽レクリエーションフェスタ」を開催することにしました。このほか、太白区レク協会は、あすと長町での支援活動も毎月行っています。
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宮城県女川町と レクリエーション支援の協定を結びました!

公益財団法人日本レクリエーション協会と特定非営利活動法人宮城県レクリエーション協会は、社会福祉法人女川町社会福祉協議会と「災害復興に向けたレクリエーション支援に関する協定」を平成24年10月1日に結びました。
この協定は、津波により甚大な被害を受けた女川町の復興に向けた支援において、町民の健康づくり、生きがいづくり、コミュニティづくり等、レクリエーションを介した支援について、三者が連携・協力して取り組むことを目的としています。
震災直後から女川町で支援活動に取り組んだ宮城県レクリエーション協会や、レクリエーションの学習課程を設置する東北福祉大学の支援活動が、今回の協定につながりました。
女川町では仮設住宅も含め36の自治会ができ、そこでのコミュニティづくりを促す様々なソフト提供がレクリエーション協会に期待されています。日本レク協会と宮城県レク協会では、仮設住宅での高齢者サロン活動の支援やコミュニティづくりのためのイベント、女川町での人材育成などにも取り組んでいく予定です。
 Recrew No.637(2012年12月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.17(3-1)
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